ふむふむ…節句豆知識vol.9

吊るし飾り(つるしかざり)とは

吊るし飾り(つるしかざり)とは雛祭りの際に、糸の先に布製の人形などを吊るしてひな人形とともに飾ったものです。福岡県柳川市のさげもん、静岡県東伊豆町稲取地区の雛のつるし飾り、山形県酒田市の傘福をまとめて「日本三大つるし飾り」と言われています。江戸時代から伝わるお飾りで、おばあちゃん、お母さんがこどもの幸せや成長を祈りながら、ひとつひとつ縫い上げた日本古来の人形伝統文化なのです。どの地域でも女の子が生まれたお祝いに、家族・親戚や近所の方たちが手持ちのハギレで縁起の良い小物を縫いつけたつるし飾りを、願いを込めて作り贈る習慣として伝えられています。
近年、その思いや華やかさが人気となり商品化され、全国的に販売されるまでに広がりました。
ひとつひとつの飾りには、以下に述べるように、様々な願いが込められております。

手鞠(家族の幸せ・人の輪、人生の輪)
・鶴亀(長寿)
・三角(無病)
・うさぎ(魔除)
・巾着(わが子が、お金に不自由しないように)
・金魚(赤は魔除けの色)
・這い子(健やかな成長)
・本(学業上達)
・団子(食べ物に困らぬように)
・海老(不老長寿)
・犬張子(安産)
・さる・去るボボ(魔除、厄が去る)