ふむふむ…節句豆知識 VOL.7

◆そもそも「破魔弓(はまゆみ)」って?◆

破魔弓とは読んで字のごとく「弓で魔を破る」という意味がありますが、これと関わりが 深いものに室町時代から伝わる「鳴弦(めいげん)の儀」があります。

これは弓の弦を 強く弾き鳴らすことによって、魔除け・邪気払いをするという大変意味深い儀式です。 今日の皇室においても、お子様が誕生して七日目に「読書・鳴弦の儀」が 行われています。弓を用いた儀式としては、この他にも正月にその年の年占いと厄除け の為に行った「弓射「ゆみいり)」や家を作る際の上棟式に、屋根の上に弓と矢を北東に 向けて飾る「鬼門除け」などがあります。

このように、縁起物として伝えられてきた弓と矢を 組み合わせたものが、現代の「破魔弓」の基になっています。

羽子板も破魔弓も、ともに古来からの行事であった新春の年占いや厄払いがその始まりです。男の子が弓矢で的を射て年占いをしたのがのちに破魔弓になり、女の子がお正月に羽をついて、その年の厄払いをしたのがのちに美しい羽子板を生み出したのです。