ふむふむ…節句豆知識vol.6

◆ひな人形の並べ方はどっち?◆

「古くからの伝統では上位の人が向かって右」

男雛(お殿様)と女雛(お姫様)の左右の位置はどちらが正しいの?と思われた方も多いのではないでしょうか。
現在一般に広く売られている雛人形は関東雛と言い、向かって左にお殿様が座っているものになります。逆に向かって右側にお殿様が座っているものは京雛と言われます。

京雛では向かって右がお殿様、関東雛では向かって左がお殿様です。京雛の位置は、御所における玉座の位置に基づいています。日本古来の「左上座」で言えばお殿様が一番偉いのですから向かって右側に座るのが慣わしと言えます。

では、なぜ関東雛ではお殿様が向かって左側に座っているのでしょうか。

これには大正天皇が深くかかわっています。明治時代、西洋の流れを受けて国際儀礼である「右が上位」の考え方が取り入れられるようになりました。
大正天皇が即位の礼で、洋装の天皇陛下が西洋のスタイルで皇后陛下の右に立たれた事からこの風習が広まったとされています。
明治天皇の時代から皇居は東京に移っておりましたから、関東を中心にこのご即位時のスタイルが定番となっていきました。 全国的にも今はこのスタイルが主流となっています。(諸説あります)