ふむふむ…節句豆知識 vol.3

◆そもそも羽子板って?◆

お正月の羽根突き遊びは室町時代から行われていました。当時から単なる遊びではなく、年始に邪気を払う心もありました。のちに、江戸時代後期から歌舞伎俳優を押絵で作って 板に貼ったものが流行し、年の暮の羽子板市は大変にぎわいました。

また、初正月を迎える女児を祝って、羽子板を飾りその子の無病息災を願う風習は、今なお全国各地で行われています。羽根突き遊びの羽根の飛ぶ姿がトンボに似ていることから、羽根をトンボに見立てて 伝染病源である蚊を食べてもらえるように、厄除けのおまじないとして、羽根突きを行っていました。羽根つきは跳ねる様子から、邪気をはね飛ばし、子供の健やかな成長を願うものとして、親しまれてきました。打ち損じると顔に墨を塗るのも、厄除けの1つと考えられています。また、羽根の黒い玉は「むくろじ」という大木の種ですが、これは漢字で書くと「無患子」と書き、「子供が患わない」という意味が込められています。