王朝絵巻雛

優しい微笑みが王朝の世界へと誘います。

  • 一、御垂髪…おすべらかし

    おすべらかしは平安中期の国風化とともに生まれました。長い髪をそのまま背に流した姿から始まり、後の江戸期には、油で固め鬘を張り出した髪型へと変化して行きました。絵巻雛では、平安後期から登場した髪を柔らかく束ねた形を採り入れています。

  • 二、伝統のおめり仕立て

    おめりとは「柂(ふき)」の古称であり、袖口の裏地を少しだけ表に返す仕立て方で、表地・裏地の色彩効果を高めます。現在でも、袷・留袖等の着物全般に活用されています。

  • 三、一刀彫り木手

    天然素材と繊細な造形美。
    熟練した職人が一つ一つ手彫りした木彫の手を幾重にも塗り上げて使用しています。高度な技術と手間を要しますが、温もりのある美しい手元を表現しています。

  • 四、最高級桐胴 基本部分へのこだわり

    雛人形の胴体は、わらを巻いた胴体(芯)で作られています。吉祥雛は、加工は難しいのですが、防湿・防虫効果に優れた「桐製木胴」で製作しますので、型崩れせず、いつまでも美しい姿を保ちます。加えて男雛は腰掛の姿で作られています。見えないところにもこだわりました。

    襪(しとうず)靴下・・・平安期以降の伝統的な履物
    古来、沓(くつ)を履くときに用いる布帛(ふはく)の履物。男雛の足には一つ一つ丁寧に履かせています。

  • 五、おくみ付き唐衣

    絵巻雛では、重ね上げた裾が脇下から覗かないよう、上に羽織る唐衣の身ごろにおくみを付け、五枚で(通常三枚)たっぷり仕立てています。
    《上が絵巻雛・下が標準》

  • 六、裾の留縫

    恥じらいを込めて上半身を少し捻った仕草、長く引いた袿(うちぎ)の裾を波立たせた美しい姿は、衣装を一枚一枚寄せ上げる指先の加減ひとつの繊細な作業から生まれます。後々も型崩れしないよう丁寧な針仕事で七箇所、系二十数針の止め縫いを施します。

  • 五代目 飯塚孝祥

    初代飯塚由蔵は、江戸時代の人形師年々斎一光に師事し、後に分家独立して自工房を興し、多くの弟子を育成、一光斎一門を築きました。五代目飯塚孝祥は、代々続いた江戸雛の技法を継承、新たな創意工夫を重ねながら、より気品のあるお雛さま作りに取り組んでいます。内閣総理大臣賞・通産大臣賞・埼玉県知事賞他多数を受賞、平成21年には伝統工芸士に認定される。

  • 六代目 飯塚宗孝

    父であり、師匠である飯塚孝祥より、厳しく初代の理想思念と、雛人形作りを伝授される。他門下にも八年間修業に赴き技術の研鑽を重ねました。古来の技法を受け継ぎつつも、現代のニーズに合った華やかな造りを目指しています。平成26年に日本人形協会より節句人形工芸士に認定される。

匠の技は 一子相伝のもとさらに真髄を極める

一光斎飯塚人形工房は江戸時代から続く人形師の家系。五代目飯塚考洋は、内閣総理大臣賞・通産大臣賞等、幾多の賞に輝き、平成二十一年に経済産業省認定伝統工芸士に認定される。六代目飯塚宗考は平成二十六年(一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定され、父のもとで伝統技法の習得を重ねています。

①埼玉県伝統工芸士認定証/②経済産業大臣指定伝統工芸士認定証/③内閣総理大臣賞